ローマ帝国ローマ市造幣所 アントニニアヌス銀貨 247年 NGC Ch-XF®️

図柄表：フィリップス・アラブス肖像 図柄裏：ウィクトリアを持つミネルウァ座像 発行地：ローマ帝国ローマ市造幣所 発行年：247年 銘文表：IMP M IVL PHILIPPVS AVG 銘文裏：ROMAE AETERNAE 額　面：アントニニアヌス（ダブルデナリウス） 材　質：銀 直　径：24.0 mm 分　類：RIC-44b 状　態：NGC Ancients Ch-XF 備　考：稀に見る良打ち®️ ラテン語で「ROMAE AETERNAE（永遠なるローマ）」と打たれた大変縁が良く、ロマンに溢れる一枚。ローマは国としては滅んだが、その記憶が現在にまで受け継がれていることを考えると永遠に生き続けていると言えるかもしれない。また、本貨は打ちが素晴らしい。技巧に優れた名工に造られたのだろう。 約1800年前の考古遺物がこうして目の前にあると思うと、ロマンに溢れる。戦火を免れ、現在にまで残る奇跡の品。そして、かつての人間たちが生きた証。古代コインこそ、この世のコインの頂点に君臨する至高の存在である。 NGC Ancientsによるラベルでは年代を244〜249年とフィリップス・アラブスの治世期間に基づく幅を持たせた表記をしているが、その特徴から発行年は249年のものとピンポイントで絞り込める。 フィリップスはアラブスというあだ名の通り、彼はアラビア出身の皇帝だった。当初、ローマはイタリア出身の者が代々務めていたが、後代になると出身地はヒスパニア、アフリカ、アラビアといったように地域は様々なものとなる。 フィリップス・アラブスは「プラエトリアニ」とラテン語で呼ばれる皇帝護衛のエリート部隊、すなわち親衛隊の長官を務めていた。親衛隊はローマ軍の一般兵とよりもずっと高給取りだった。ローマの中央で安全かつ給与が良かったため、花形とされた。 一方、ローマ軍で最も辛かったのは、反乱が絶えない辺境の属州だった。危険な地域でいつ戦闘が始まるか分からない緊張感を駐留兵は抱えていた。フィリップスは、息子フィリップス2世と共に共同統治を行うようになるが、皇帝の地位を狙うデキウスと争いになり敗死した。 フィリップス・アラブスの治世にローマは建国から千年を迎え、ローマ建国千年祭という豪勢な記念式典が行われた。この祭りでは、世界中から集められた珍獣はショーの見世物として披露された。

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